眺望
眺望
 モンゴルの草原。ビルの建ち並ぶ首都ウランバートルから1時間も車で走れば見渡す限りの草原に出る。緑の草原を渡る風は、あたりに自生する香草(ハーブ)の香りをいっぱいに含んでいて、深呼吸を繰り返すたびに幸せな吐息が流れ出た。
 遊牧民の住まい「ゲル」に一泊するこじんまりとしたツアーに参加。ゆっくりとした時間が流れて朝を迎えると、遊牧民の人たちはとっくに日々の仕事に取りかかっていた。
 
 覗き込んだ単眼鏡の先は、彼の息子が羊の放牧に向かった方角。地平の彼方を、草原の翁は風の中でじっと目を凝らしていた。
 
 『 眺望 』  
<モンゴルの草原> 46×32p 2001.9
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