『かの地に朝陽は注ぐ』
<中国/承啓楼> 75×54p 2004. 5 |
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土楼、承啓楼の朝は早い。
楼内で飼育する鶏たちが決まって朝一番の声を上げて者々を眠りから覚ます。
炊事場のある一階へ降りてみると、各家は釜戸へ練炭をくべて、朝食の支度に立ち昇る煙の匂いがあちこちでしていた。
朝食はお粥。ここら辺は客家の里で、客家料理の食材でもある酸菜を入れたお粥も定番メニューの一つ。思い思いの場所で茶碗を手に朝食の時間を過ごす人も多くいて、住民にとって土楼の一階全てがさながらダイニングキッチンと言える。
入り組む楼内の路地から路地へと朝陽が差し込こむように、今日も一日がゆっくりと始まってゆく。 |
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